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「カレワラ・ミューズ」シリーズでは、魅力あふれる人々にインタビューを行い、彼らのお気に入りジュエリーの背後にあるストーリーをご紹介します。
今回の「Kalevala Muse」では、明るく魅力的なMeri Milash(メリ・ミラシュ)にインタビューを行いました。メリはアフリカ系フィンランド人の起業家であり、インフルエンサー、スタイリスト、ヘアアーティスト、そしてDJでもあります。
メリは、コミュニティの大切さと平等の実現を訴える活動を行っており、人々を励まし、一人ひとりがまわりから認識され、声を届けることができると実感できるような社会を目指しています。
―― あなたはまさにマルチタレントですね。スタイリスト、インフルエンサー、ヘアアーティスト、DJという現在のご自身に至るまで、どのような道を歩まれてきたのですか?
私はいつも、勇気を持って、そして先入観にとらわれずに新しいことに飛び込んできました。今のような活動にたどり着いたのは、自分を信じて、「もしかしたらできるかもしれない」「うまくいくかもしれない」と前向きに考えてきたから。実際、そのたびにうまくいってきました。
たとえば、以前アパレルショップで働いていたのですが、新しい挑戦がしたくなって美容師の学校に通い始めました。当時のフィンランドにはアフロヘアに特化した技術や知識があまりなかったこともあり、自分自身でもっと髪について学びたいと思ったんです。スタイリストの仕事は、たまたまアーティストのスタイリングを頼まれたのがきっかけでした。そこから自然に広がっていきました。
インフルエンサーとしての活動も、SNSを通して気づいたら形になっていたという感じです。
DJとしてのキャリアは、友人に誘われてイベントで一緒にプレイしたのが始まりでした。最初は2人で活動していましたが、今ではひとりでもたくさんの場で演奏しています。
―― あなたはジュエリーを大胆に楽しむスタイルでも知られています。ジュエリーはあなたの暮らしの中でどんな存在ですか? また、ジュエリーに対して大切にしていることや、選ぶときに重視していることはありますか?
私は毎日ジュエリーを身に着けています。ひとつ気に入ったジュエリーがあれば、それは日常でも特別な場でも関係なく、ずっと身につけます。ジュエリーは特別なときだけのもの、という考え方はあまり好きではないんです。大好きなジュエリーは、いつでも楽しみたいと思っています。ジュエリーは、私にとって喜びや意味をもたらしてくれる存在です。
私は存在感のあるジュエリーが大好きですが、それに加えて、何か深い意味やメッセージが込められているとなおさら惹かれます。たとえば、カレワラの「Naarasleijona」などは、まさにその一例です。そして私は、あらゆる面でフィンランドデザインを好んで選ぶようにしています。
―― カレワラのジュエリーは、あなたにとってどのような存在ですか?
私は、カレワラジュエリーの物語性や文化的背景、そしてフィンランド国内で手作業でつくられているという点をとても大切に思っています。カレワラは、力強い女性像を体現するブランドであり、社会的なメッセージを発信する存在でもあります。ブランドとしての認知度も高く、ジュエリーのひとつひとつに込められた象徴や意味をうまく表現している点にも魅力を感じます。また、カレワラのジュエリーは時代を超えて身に着けられるものであり、世代を越えて受け継がれていく存在です。カレワラのジュエリーは、多くのフィンランド人の人生の物語とともに歩んでいると思います。カレワラジュエリーとフィンランドデザインは、私たちをつなぎ、共通のアイデンティティやコミュニティを形づくってくれるものだと感じています。
"Kalevala-korut ja suomalainen design yhdistävät meitä – luovat yhteisen identiteetin ja yhteisön."
―― カレワラジュエリーの中で、お気に入りのアイテムを教えてください。
最近のお気に入りは、「Männyt」の新作フープピアス、存在感のある「Vetovoima」のピアス、そして力強いメッセージが込められた「Naarasleijona=雌ライオン」のペンダントです。特に「Naarasleijona」ペンダントには、とても力強く、勇気を与えてくれるメッセージが込められています。これは、フィンランドの“雌ライオン”たち──過去の女性たち、そしてこれからの未来を担う女性たち、そして、誰にも屈せず勇敢に生きる人々、日々の暮らしや社会の中で善き行いを重ねるすべての人たちに捧げられたジュエリーです。私たちは、世界でもっとも自立した女性たちかもしれません。しかし、世界はまだ平等とは言えません。だからこそ、私たちはこれからも互いに愛し合い、支え合い、行動し、尊重し合いながら、すべての人の平等を目指して歩み続けます。この「フィンランドの雌ライオン」をかたどったシルバーペンダントは、年齢や性別を問わず、平等・公平・正義を大切にするすべての人のものだと思います。
―― もし誰かにカレワラジュエリーを贈るとしたら、どのアイテムを、誰に、どんな理由で贈りますか?
私は若い人への贈り物として「Naarasleijona」や「Männyt」のジュエリーを選びたいです。「Männyt」は、若手デザイナー Ildar Wafin による、フィンランドの群島で力強く、神秘的に生きる松の木を現代的に解釈した作品です。このジュエリーはさまざまな意味で特別な存在だと思います。フィンランド人が持つ自然への深い愛情が込められているだけでなく、私自身、「人はそれぞれが唯一無二の存在であり、その価値がある」という思いも重ねています。そして、まるで松の枝が互いに絡み合い、支え合いながら成長していくように、私たちもともに力を合わせることでより強くなれると感じています。